2010年10月30日土曜日

第1104回MS@相模原市

平成22年10月30日 午前6:30~ 
於:ホテルセンチュリー相模大野
参加者数:28社34名
テーマ:態度教育が子供の心を強くする
講話者:平成学園原幼稚園理事長・園長
大和市倫理法人会会長 石井和則氏

石井さんは平成学園原幼稚園の園長を務めている。どんな幼稚園か知ってもらうために、1年間の流れをまとめたDVD(約8分)をご覧いただいた。
明るい子供達が将来の日本を背負う、何か残せればと思う。物質的に豊かになっている反面、心が貧しくなっている。子供達は変わっていないのに、周りの大人が変わってしまっている。
当園の態度教育とは「躾」である。子育てに悩む親が多く、信じられないような幼児虐待が増えている中で、これからの日本を良くして行くには教育しかないと考えている。時代と共に教育が変わる中で、うわべだけの教育になってしまった。目に見えるものばかり重視されて、道徳が軽んじられている。当園でもさまざまな行事をやっているが、こうした行事の狙いは心を育むことにある。
幼児教育をする立場で見ると、子供達が自宅で親からしっかり教育できていないと感じる。親が悪いというのではなく、核家族化で躾について相談できたり、アドバイスをもらえたりしていないために、悪循環に陥っている。育児書を読むだけでは子供は育たない。誰かが書いたものを実戦するだけではダメで、子供はそうした表面だけでなく、目に見えない部分まで親をコピーするからだ。
例えば、イライラしていて子供を殴ってしまう子供がいた時に、親に聞いて見ると「昨晩、主人と喧嘩して、子供の前で殴り合いをしてしまった」ということが多い。こんな親を変える(教育する)ことは難しいが、子供を変えて育てていくことで、子供を見て親が変わっていくのではないか、と考えている。
そもそも「態度教育」は、森信三先生が提唱したもので、大阪の幼稚園で態度教育を推進している松井先生(大阪府下の単会会員でもある)と共に、実践・推進しているところである。
挨拶ひとつとっても、相手の前に立ち止まり、目を合わせて、相手に心を向けて挨拶させている。心を合わせるために立ち止まって挨拶するんだよ、と子供にいえば、純粋でストレートに物事を受け止める彼ら・彼女らはしっかりと実践してくれる。純粋な子供達に心洗われる毎日である。
明るい元気な返事も然りで、素直に相手に「ハイ」ということが、あなたの話をしっかり聴くという尊敬の念を与えられることになる。後始末・しまり・けじめを教えるために、履き物を両手を使って揃えることも実践させている。姿勢に関しては森信三先生も強調されているように「腰骨を立てるは人間の土台である」ことを実践させている。集中力や我慢強さを持たせるには、集中すべきこと(歌を歌う、読み書きを教える)をさせる時に、姿勢を整えるため意識を持って取り組むと、1年掛けて取り組むテキストが数ヶ月で終わってしまう。



畑で収穫した野菜を調理して食べさせる体験もさせている。嫌いな野菜でも自分で育てたものは、食べてしまう子供が多い。幼児期の味覚は一生の味覚を決めてしまう。年度終わりには、1年間の幼稚園評価を父兄から出してもらっているが、もっとも評価が高いのが「畑体験」である。
出席されている皆さまからすれば、「こんなの当たり前」だろうと思われるかも知れないが、それができていないのが現状であり、まず子供達にそれを教える職員が大切である。職員に当たり前のことを学ばせるために効果を破棄しているのが、活力朝礼の実践である。活力朝礼で先生達が変わったことで、幼稚園の雰囲気が変わり、子供が変わると、親も変わる。子供と立ち止まって一緒に挨拶するようになっている。
トップが変われば全てが変わることを倫理を通じて学ばせていただいた。この流れに親を巻き込んで、良い方向になってきているが、明るく素直に、笑顔で楽しく喜んで仕事をしていきたい。

1 件のコメント:

  1. 幼稚園の運動会に参加した頃を思い出しました。

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