2010年1月16日土曜日

第1065回MS@相模原市

平成22年1月16日(土) 6:30~7:30 於 ホテルセンチュリー相模大野
テーマ 慣れることを恐れよ 出席社(者)数 61社66名
講話者 社団法人倫理研究所法人局普及本部長 中西 浩 常任理事



会長挨拶 板橋清会長
今回ははじめてお越しの方も多かったので、倫理法人会のアウトラインと「朝の学び」の効用について話しました。やや緊張している雰囲気を察し、「テーマはともかく、リラックスして聴いてください」と挨拶を締めました。

会員スピーチ 鈴木章仁相談役
6回目の年男となった日に病に倒れたが、実践で脳幹梗塞を克服できた。
克服できたのは、親を大事にすること、朝晩、親や先祖に祈りを捧げる実践の結果だと思う。
自分たちの報告をして、親に感謝をする、このことの繰り返しであった。
これも報恩感謝の実践の現れ。一番大切な健康を保つためにも、これからも実践を続けたい。

講話 法人局普及本部長中西浩常任理事
さすがだなという思いで鈴木相談役の話を聴いた。話の中の「報告」という言葉に、お願いするだけではなく、
土方を殺すに刃物は要らぬ、三日雨を降らせば良いという言葉がある。「土方」を「経営者」に置き換えて考えると、今なら「雨」を「時代の変化」に換えればピッタリ来るのではないか。
下りエスカレーターを登らされているが如き景気の状況を考えると、上げ潮であったり、広がりを見せている市場はそう多くないのではないか。需要減少で脱落していく者がいる一方で、他社の減少分を享受できて増収増益となっている者もいる。
そういう中で闘い続けるためには、体力・気力が欠かせない。健康であることはもちろん、気力も必要。絶え間ない努力も欠かせない面がある。とはいえ、人間はそういう中で心の緩みが出てしまう。高知や青森、山形などの地域を歩かせていただくと、総体的には冷え切った状況にある。彼らは「東京じゃ不況と騒いでいるず、我々には不況はない」という。都会の人たちは生意気だ」とも。よく考えて見れば、彼らは“不況”しか経験していないので、常時が“不況”で常に苦いもの飲まされてきた。バブル期のような“良い時代”を知っている故に、それと比べて「キツイ」という話になる。頭では分かっていても、なかなか気持ちを“良い時代”から切り替えられない方が多いようだ。
経営者がピークを迎えるのは「自社ビル」を建てた時だという。ここでホッとしてしまって、あとは徐々に下降線をたどってしまう。気持ちの張りがなくなってしまうからである。一方で、心に踊り場を作らずに進んでいける経営者は「初志」を貫けるかにある。桁外れな目標を「初志」として掲げることで、常に前に進もうとする気持ちが出てしまう。とりあえずできるものを掲げて、できたら一旦休んでまた新しい目標を掲げればと思うが、一度怠けることを覚えてしまうと、元には戻れない。山を登る時を思い出してもらえば良いのだが、登る時は「頭を下げて前屈み」だが、下るときは逆の姿勢になる。ましてや踏ん反りかえるようになれば終わりである。
「努力しているつもり」になってしまう方も多い。お客様に指示されない会社はつぶれてしまうが、では本当にお客を大事にしているのか、しっかりと振り返る必要があるだろう。人間は同じことを繰り返していると、慣れてしまう。感動や感謝がなくなり、当たり前になってしまう。「親しき者にも礼儀あり」というが、「何をやっても許されてしまう」と勘違いしてしまう。絶対触れてはならない話も「許されるだろう」と相手に甘え、阿てしまうと、大変なことになる。社員に対する不用意な発言も一緒で、人間は心の動きが日々違うために、同じことを話しているつねりが、違う形になってしまうこともある。
こうした「慣れ」の中にある「甘え」「油断」が、自分をモノサシにした「妥協」を招いていく。このくらいやれば十分ではないか…と思っていると、こうしたところからいろいろなものが壊れていく。「頼まれごとを絶対断らない」スタンスが保てれば、良い仕事が回ってくるが、一度「割が悪い」と仕事を選んでしまうと、相手は「選ばれた」ことを覚えていて、仕事が無くなったからともらいに行っても、相手は仕事を出さない…こうしたことは良くあることだが、目の前にある一つ一つを忘れずに積み重ねることは、世の中の人は良く見ていて、そこで信ずるに足る企業かを判断されてしまう。

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